profile(alleviate stress.)

 確かに、介護という行為には、休日なく行うという責任が生じる。今までの会社人間のストレスとこの逃げ場の見当たらないストレスは基本構造が違う。たとえれば、緩いロープにつながれている感じなのだ。
 母の生活品質(QOL)をレベルアップし水準を維持することは、被介護者の生活意欲が右下がりであることで、常に水準維持は、加圧し続けるエンジンが必要なのである。これを怠ると、QOLは低下する。従って常に新規に付加する介護行為が必要になる。それがストレスなのだ。だから、HOME-HELPERの研修を受けた。
 母の介護度は「要介護2級」である。介護人は3食、炊事洗濯掃除、外出、経済的管理、健康管理などの仕事以外は、日常的に6時間〜8時間の散発的な暇が与えられる。これを有効に消費しないと、その用途自体がストレスを生む。すなわち人間らしく過ごす必要があるのだ。これは多分専業主婦のような感覚だろう。従って、その暇の過ごし方は、生産性があるかどうかよりも、ストレスが解消できるかどうかに依るのである。
 自分が選んだのは
1.現役中に親交が途絶えていた旧友との復交。
2.憧憬のかなたにあった絵画・音楽・文学・写真・情報などへのかかわり。
3.未知の自分の可能性の探求。
 であった。
 旧友との復交は3人の旧友と連絡が取れ、一人の方とは定期的に会合し刺激し合い、他のかたがたはいまだ現役につきリタイア待ちだ。
 絵画はNHKの文化センターの、教室にもぐりこんだ。
 音楽は名古屋フィル定期演奏会会員に登録し、安い席をリザーブできた。
 文学は旧友の援助により、読書をし、短い文章を憧憬を題材に書いたりしている。
 写真はこれから本格的に取材を始め、自分のテーマを持とうと意欲している。
 情報はブログやHPで自己顕示欲を満たすこととしたい。
以上の事柄は、ある条件を満たしたときに実現が可能となる。すなわち介護品質の維持向上・経済的永続性の保障・自己人間性を豊かに出来る方向性が見出せること、などである。